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中古不動産市場を活性化

不動産業界において、出会いから生涯に渡り、顧客のライフステージに合わせたワンストップサービスを提供しているGATES株式会社。不動産業界、そしてベンチャー企業をけん引する若きリーダー・関野雄志代表取締役社長の日本経済にはせる思いを探る。

GATES株式会社は、2012年に前身の株式会社セルゲートジャパンを創業したことから始まり、今年で11年目を迎えました。当社は、居住用、投資用の中古不動産の仕入れから販売・管理までワンストップで行う他、太陽光発電投資や、一口1万円から投資ができるクラウドファンディングを手掛けています。
私は、父も母もそれぞれ事業を営んでいる家庭で生まれ育ちました。ですから、「起業」が身近にあり、学生時代から起業を視野に入れていました。その当時の日本は、ようやく家庭用のパソコンが普及し始めたばかり。ネットビジネスよりも、リアルビジネスの方が事業としては現実的でした。その中でも、なくならない産業であり、実力主義の世界である不動産業界に興味を持ちました。
そこで、独立することを前提に、投資用の不動産を扱う企業に入社をしました。その企業は立ち上げて間もないベンチャー企業でした。ベンチャーであれば、裁量権を得やすく、より多くの経験を積めると思ったのも、その会社を選んだ理由です。入社当時は社員数が5人でしたが、私が退職するころまでには70人を超える企業に成長していました。2012年にその企業の専務取締役に就任しましたが、残るポジションは創業者が収まっている代表取締役社長のみ。これを機に、7年間の会社員生活で培ってきた経験と知識を元に、独立をしました。

「GATES」という社名には、「お客様のより良い人生への入り口でありたい」という意味を込めています。その思いの通り、お客様との出会いから、ライフステージの変化に合わせたサービスをワンストップで提供することができます。20代であれば賃貸住宅の案内、30代であればマイホーム購入、資産形成のサポートといったように、不動産、資産形成、投資、相続、について生涯に渡ってサポートすることができます。 当社の最大の強みは、独自のデータベースを活用したマーケティングです。このデータベースは、1970年頃から2022年まで日本で販売された物件の登記簿謄本をまとめたもの。つまり、いつ、誰が、どのような経緯で購入したかなどのクローズドな情報を体系的に把握でき、これを利用してお客様の潜在ニーズに合わせた提案を行っています。
例えば、現在は長期プライムレートが上昇していますが、それと連動した住宅ローンを組んでいる方は、住宅ローンの見直しをする可能性が高いことが予測できます。この予測を元に、当社ではいち早く他の金融機関での借り換えや不動産の買い替えを提案することが可能です。また、このデータベースを元に、未公開の不動産を仕入れて、個人投資家や法人（不動産会社）に販売しています。このように市場に流通しない不動産を自ら開拓し、未公開のまま直接仕入れてきて、直接販売できる事が最大の強みです。中間マージンがないので高品質を低価格で提供できることもまた、当社が顧客の信頼をつかんでいる理由でしょう。

ベンチャー企業の10年の生存率は、わずか6.3%です。当社が事業を継続できている理由は、変化をし続けているからでしょう。投資用の不動産の仲介から始まり、時代やニーズに合わせて事業の多角化を図ってきました。コロナ禍においては、多くの企業が苦戦を強いられる中、当社は2022年に年商150億円を達成。おかげさまで2022年、2023年に連続して、アジア太平洋地域急成長ランキングへのランクインを果たしました。
私は自社だけがもうかればいいとは思っておらず、事業を通じて社会に貢献したいという強い思いがあります。当社が取引数を増やすことで、中古不動産市場を活性化させることができれば、金融機関も積極的に融資をしてくれるでしょう。それによって中古不動産を売ることも買うことも身近になり、空き家問題の解決、新規事業の展開や雇用の促進、ひいては日本経済の活性化につながることが期待できます。
これを実現するために、まずは私たちのような勢いのあるベンチャー企業があるということを知ってもらいたい。そして2024年の上場を視野に入れ、海外進出を果たす。このようにして、ベンチャー企業の可能性を日本に示したいと考えています。今は小さくまとまってしまう若者も多いですが、勘違いをすることも大切です。私は特別な能力を持っていませんが、自分はできると信じて情熱を持ち続けてきました。そんな私が今や社員150人を抱える企業の社長になっているので、若い方々にも恐れずに挑戦をしてほしいです。